ホーム > 沖縄の水フォトギャラリー > 第8回沖縄の水デジタルフォトコンテスト
平成24年6月1日~8月6日の応募期間におきまして、632点のご応募をいただき、去る8月29日に審査委員会を開催しました。 安里沖縄県写真協会顧問をはじめとする審査委員による厳正な審査の結果、最優秀賞1点、優秀賞3点、佳作5点、入選15点、特別賞3点の、合計27点の入賞作品が決定しました。 たくさんのご応募ありがとうございました。
※表彰式及び展示会は終了しました。
最近は写真も一昔の様に気難しく撮ることが無くなり、誰でも気軽にたのしく対象に向かえる様になってきました。
プロの二、三の団体が写真を通して小中学生の美術の授業で学校側と協力してこども達の構成力を伸ばす実験をしています。
この水のデジタルフォトコンテストにおいては最初から一貫して小中高生を参加させてこども達の表現力を「水」をテーマに考えさせて撮影させています。
写真を美術教育というテーゼ(活動の根本的方針を示すもの)に的を得た先駆け的取り組みだと思います。ちなみに小学校15点、中学校29点、高校生126点でした。
この数字は県職員が周辺高校へ出向いて応募依頼をした努力も評価したいと思います。
この写真の公募も八回目を迎えます。
七回目迄は応募数が下降気味でありましたが、今回応募者は昨年応募者の二倍強になっています。
昨年は324点(61名)でしたが今年は654点(156名)であり、主催者としてはこれほどうれしいことはありません。
また参加者としても入選の域を上げたと言う事になり、おおいに喜びたい事です。
また全体の作品を総見して質においてもテーマにおいても技量においてもレベルアップしていることが見て取れます。
特に最優秀賞においては画面のデフォルメ-ション、上下に二分された色彩コントラストは見事であるといっていいでしょう。
優秀賞においても水のしぶきを表現するのに逆光を利用するという写真の基本を心得た作品だと思います。
また水の大切さを表現するにふさわしい粟国島の水瓶トゥージが出て来たのは感動しました。これからも生活に密着した表現をしてください。
最後に特別賞の高校部門は水槽に映り込んだ光でしょうか、画面に奥行きの変化を与えた良い作品だと思います。
中学生、小学生の作品ではどちらも愛情あふれる作品に仕上がっています。
一件一件の詳しい講評においては他の先生方の評価をご覧下さい。
審査委員長:安里 盛昭
写真をクリックすると、別ブラウザで拡大表示されます。
「天まで昇れ」島袋 進
講評(審査委員:浦本 寛史)
写真を評価する際には様々な視点、見方があるだろう。例えば、色彩、構図、深度、インパクト、背景処理等など。この最優秀賞に輝いた作品は、その全において他作品を寄せ付けず、全員一致で即決定した作品です。天まで昇る鯉たちに負けまいと必死になっている金魚の存在や泡の模様がこの写真のユニークさを語っています。
「弧を描く」金城 倫子
コメント
暗い背景と逆光である状況を生かして、水滴が弧を描く一瞬を捉えました。躍動感が伝わると嬉しいです。
講評 (審査委員:喜名 朝駿)
水の妖精かまたは森の妖精のイメージでしょうか。まか不思議な作品です。
水しぶきが逆光に輝き、見る者を引きつけます。人、川、光、水しぶき、背景の配置が計算された画面構成になっています。特に水しぶきの飛び散り方がすばらしいと思います。
「オール フォア ワン」 長堂 嘉秀
講評(審査委員:山田 祥包)
直訳すると「一人はみんなのために、みんなは一人のために」。スポーツの現場こそ助け合うことが普通であることが美しい事この上ないし、そこから学び身につけて行かねばならない大事な事。この散布される水こそ人の愛の象徴そのものであるように見える。
「追いかけっこ」 赤嶺 恵子
講評(審査委員:山田 祥包)
逆光は夕景に映える雲、太陽に奥行きを与え、シルエットと水面に映し出されるシンメトリーを幻想的に演出する。不意打ちを決め込む噴水に足取りを狂わされ、高揚を押さえるのが至難の業。追いかけるのは明日への希望であるかのようにように見えてきます。
「きもちいいー」米田 恵子
講評(審査委員:我如古 真子)
暑い日差しの下で水と戯れる子供。
この作品は、水しぶきと無邪気に遊ぶ子供の笑顔などそれぞれの一瞬を上手く捉えています。 躍動感溢れる写真です。
作者の狙い通りの作品になったのではないでしょうか。
「猫親子の雨宿り」金城 由美子
講評(審査委員:仲本 賢)
傘の中に収まった母猫と子猫三匹は、本当に雨宿りしているように見える。焦点の合わないような青い目をまん丸くしてキョトンとしている愛くるしい子猫達とは対照的に、こちらを警戒して威嚇するように鳴く親猫の母性愛を感じます。これ以上ないシャッターチャンスを逃さなかった作者に感激しました。
「マイナスイオンよ降り注げ」長堂 麻美
コメント
臨月間近で、粟国島に産前最後の旅行へ。
木陰のトゥージでゆっくり一休みです。
講評 (審査委員:山里 清)
南国らしい樹木に囲まれ、昔からあったと思われる石の水瓶を見ている女性。自然あふれる情景と色鮮やかな衣装を纏った妊婦らしき女性との対比が印象的です。
貴重な命の水を貯めるために、何日もかけて掘ったであろう古の人達の営みと新たな生命の誕生の予感とが相まって、過去から未来への時の流れを表現しているようにも感じられます。
「早く晴れないかな~」當山 剛
講評(審査委員:仲本 賢)
子ども用のスニーカーが2足。雨の雫がかかるアルミサッシのガラスに立てかけて干されている。新聞紙の上に乗ったスニーカーはまるで雨の上がるのを待ちわびているように見えるのである。梅雨時の子ども達の気持ちを靴を擬人化することによって代弁させた、絶妙でユーモラスなアイデアに、温かい気持ちにさせられました。
「Happy rainy day」かの
コメント
雨の日は、傘とワンピースのドット柄を合わせてオシャレに Happy rainy day!
講評 (審査委員:浦本寛史)
これほど女性の後ろ姿だけでHappyさが伝わる写真はないだろう。軽快なワーゲン車の色や外人住宅の窓やドアの色がリズミカルな雨の日を演出しているような気がします。携帯電話での低解像度撮影がより効果的で楽しい作品です。
「水辺」
山内 弘子
「光の海」
平良 匠
「川遊び」
島袋 進
「湧水と夏野菜」
嘉数 日菜子
綺麗な湧水で、新鮮な野菜が冷えていておいしそうなところを感じてもらえるように撮りました。
「涼む」
上原 彩花
湧水で金魚が優雅に泳いでいる姿がとても風情があったので撮りました。涼しさを感じてもらえればと思います。
「わー!ミスト!」
ぐっしー
「命の水」
譜久嶺 真理
与那国島の豊かな自然と水を、写真いっぱいに写しました。水の大切さを感じることができて、とてもよかったです。
「散歩」
長堂 嘉秀
「a rainy day」
山内 昌智
「何て有り難い!山の水」
湊 由美子
「七変化」
武茂 由佳子
水は、私たちを驚かすことが得意だ。形を変えていろいろな表情をみせる。まるで忍者。
「雨(あま)の川」
漢那 宗貴
「水たまり」
浦添小蒼楓美
「スロウダウン」
楚南 さゆり
「遊び場みーつけた!」
新垣 玲実
産まれて初めての水遊びをした1才の妹です。台風の雨でとても楽しく遊んでいたので、撮影しました。
「ありがとうね」syk
講評(審査委員:喜名 朝駿)
金魚だけでは平凡な写真になったと思いますが、天井の蛍光灯? の写り込みが画面に変化を与えて面白くさせています。いいところに気がつきました。題名の「ありがとうね」???・・・、きっと金魚に対して何か感謝の気持ちがあったのでしょう。
「植物たちの命の水」金城 帆乃佳
講評(審査委員:我如古 真子)
この作品は、本コンテストのテーマである「水の大切さ」について再認識を促す作品です。
一生懸命水を与える女の子、瑞々しく元気に育っている花。最も根源的なエネルギーを感じます。
遠近感のある構図も非常に効果的です。 この日常を収めることで日頃気に留めなかったことに改めて気付くことができ、また水・花・子供(被写体)をより大きく捉えることにより臨場感が増すでしょう。 今後も更に多くの日常を記録し、すばらしい写真を残して欲しいと思います。
「テンション上がるぅ~」新垣 理胡
コメント
汗でびしょびしょの弟が、サッパリして笑顔になる場所
講評(審査委員:山里 清)
大人にとっては何でもない洗面台も、小さな子供にとっては格好の遊び場なのでしょうね。撮影者であるお姉ちゃんが「○○ちゃん、こっち向いて」とでも声を掛けたのでしょうか、お姉ちゃんを見て笑う弟の表情がとても良く撮れています。
兄弟の仲の良さが自然と伝わってくるほほえましい作品です。
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